成長ホルモン


成長ホルモン

 成長ホルモンは192個のアミノ酸で構成されるタンパク質です。下垂体前葉のGH産生細胞で産生されます。成長ホルモンは睡眠、食事(絶食時や空腹時などの低血糖時)、運動時に分泌が亢進します。*1

成長ホルモンの働き

 成長ホルモンが肝臓や骨で代謝されるとIGF-1(インスリン様成長因子-1、別名ソマトメジンC)が産生されます。IGF-1は70個のアミノ酸で構成されるポリペプチドで、軟骨細胞の増殖を促す働きがあります。成長ホルモンの作用は、主にこの成長因子であるIGF-1を介して起こります。*2


骨が伸びるメカニズム
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睡眠と成長ホルモン

成長ホルモンは深い眠りの状態ときに分泌される

 成長ホルモンは午後10時から午前2時にかけて分泌されるものではありません。成長ホルモンは特定の時刻に分泌されるものではなく深睡眠時に分泌されるものです*3。何時に寝ても深い眠りの状態になれば成長ホルモンは分泌されます。


成長ホルモンの分泌量
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身長とサプリメントの関係

 

タンパク質の加水分解
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 成長ホルモンとIGF-1はポリペプチドであるため、経口摂取すると胃で加水分解され、小腸でアミノ酸として吸収されます。成長ホルモンとIGF-1を経口摂取しても、成長ホルモンとIGF-1の血中濃度は上がらないため、骨の成長が亢進することはないです。*4






参考文献

*1:生理学 VOL.10

*2:Wikipedia成長ホルモン

*3:田中敏章『こどもの身長を伸ばす本』講談社 2011

*4:日本内分泌学会『成長ホルモンの適正使用に関する見解』 2011