骨芽細胞は軟骨膜内に最初に出現し、将来の皮質骨である骨殻を形成する


骨芽細胞は軟骨膜内に最初に出現する

 軟骨内骨化機構において、骨芽細胞は石灰化軟骨細胞に隣接した軟骨膜内に最初に出現する。前肥大・肥大軟骨細胞層に発現しているIhhは、軟骨膜に存在する骨・軟骨細胞に直接的に作用し、骨芽細胞分化の最も初期の分化を誘導すると考えられている。


出典
北條宏徳,大庭伸介,鄭雄一「軟骨内骨化におけるヘッジホッグシグナルの役割」
松尾光一監修『細胞工学 Vol.30 No.3 2011学研メディカル秀潤社 2011 P241

骨殻形成

 軟骨膜に存在する骨芽細胞前駆細胞は、肥大軟骨細胞の分泌する種々の成長因子の刺激を受けて、骨芽細胞に分化し将来の皮質骨である骨殻を形成する。


出典
大庭伸介,鄭雄一「多能性幹細胞を使った骨再生」
日本再生医療学会『骨格系 (再生医療叢書) 』朝倉書店 2012 P132

軟骨内骨化における骨芽細胞の働き


軟骨内骨化の過程

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E J Mackie,L Tatarczuch and M Mirams
The skeleton: a multi-functional complex organ. The growth plate chondrocyte and endochondral ossification

 骨芽細胞は石灰化軟骨細胞に隣接した軟骨膜内に最初に出現し、骨殻を形成する。骨殻は骨の形状維持に寄与している。

骨殻 - Wikipedia

海綿骨・骨梁の形成

 軟骨膜に存在する骨芽細胞前駆細胞および骨殻に存在する骨芽細胞は、石灰化軟骨基質に血管とともに侵入し、破骨細胞による石灰化軟骨基質分解と共役しながら骨基質を産生して一次海綿骨を形作り、後に骨梁と骨髄となる。


出典
北條宏徳,大庭伸介,鄭雄一「軟骨内骨化におけるヘッジホッグシグナルの役割」
松尾光一監修『細胞工学 Vol.30 No.3 2011学研メディカル秀潤社 2011 P240